21世紀の新しい戦後について
俺は日本のドラマが好き。
そして、日本の歴史のことにかなり興味があるわけで今だって大学での専攻してるのは日本の歴史や文化。
それで、日本のドラマを見る時も明治時代とか戦後時代とかのドラマをよく見てた。
その時よく見てた大正時代の庶民の家が、
今俺の目の前にある。
じゃ、
ここまで来て今更になって戻るわけにはいかないし、
男のくせにみっとも無いじゃないか。
入ろう!
と気合い入れてドアを見たら、
木材のドア。
名古屋の男性(これからAさんと呼ぶ)はドアを開けるために、
俺が今まで見たこともない丸い形の鍵を差し入れて左の方に20回ぐらい回した。
その姿を見て、30秒前の気合いは終了。
そのまま家に入った。
息を吸ったら肺癌にかかりそうな沢山のホコリ。
見るだけでなぜか怖くなる、下駄箱の前に置いてあるいつ作ったか分かんないラッキョウの瓶。
でも本番はまだ始まってない。
居間に入った。
戦後記念館みたいなところによくある姿。
テレビがある。SONYのテレビ。
チャネルは手で回して変えます。
ビデオもある。
いくつかビデオテープがあるけど、その中の内容が全く見たくないのでなるべく早く捨てたい気持ち満々。
ソファー。これが一番怖い。
恐ろしさの極みだ。
40年前のSONYのテレビに向かって置いてあるソファー。
その上には使いすぎて切れたタオルが敷かれてる。
まるで昨夜まで使ったような、昨夜まで誰かがいたような感じだ。
なぜこんな状態なのかは、後でAさんから聞いた。
自分の父親がなくなって、
自分の父親が死んだところに入るのが怖くて今まで入ったことがなかったんだって。
というわけで、
俺が今見ている状態は、ある日本人のお年寄りの夫婦が死んだ日のままということ。
こんなのは初めてだから。
まぁ、普通の人は一生見るはずがないことだろう。
「まぁー、こんなことも経験するね。
日本でこんなこと経験する韓国人は多分俺しかいないね。ウケルわ。」
と、自分を慰めながらとりあえず今夜の寝場所の部屋のドアを開けた。
あ。
この部屋で眠れない。
写真がかかっている。
お父さん。
お母さん。
Aさんの、この家で自殺した弟さん。
写真を見るだけで何かに襲われそうな恐ろしさを感じて、すぐ居間に戻って来た。
戻って来たらAさんは何処から持って来たのか、
火鉢を使い始めた。
部屋の中で,
50Lぐらいの大きさの火鉢の中で、
しけた木の枝を焼き始めた。
しけた木の枝が燃えて、そこから出て来る煙はハンパじゃなかった。
すぐ詰まって、隣の家のおじいさんがやって来て危ないとか気をつけろとか言われるほどだった。
なのにAさんは、
「火鉢って、暖かいですよねー」
怖い。
もう頭が空っぽになっちゃった俺は少なくとも今日の寝場所だけは作りたくて全ての居間のものを庭まで運んで捨て始めた。
でも、
死んだ人のものなんかあまり触りたくない。
パクくんに話しかけた。
「前建築の仕事した時こんな片付けもした?」
「うん、もちろん!」
「えー、すげー」
「こんなのは朝飯前だよ。俺が前行ってた現場はさ…」
出た。なんでも専門家パクくん。
パクくんは頑張って重い家具を運びながら片付けた。
俺はゆっくり寝場所のホコリ掃除。
3時間ぐらいの掃除が終わってやっと寝ることが出来た。
韓国軍の戦闘服、
米国軍の寝袋、
ロシア軍の冬用の帽子。
これを自分のインスタに上げたら、皆んな爆笑だった。
「今日本で?こんな遊びするの?めっちゃ楽しそう!」
などのコメント連発。
遊び?
今隣の部屋にどんな写真3枚がかかっているか知ってるのかよ…
戦後をご提供中!
昭和12年7月29日、北京東20キロの城郭都市・通州で日本人居留民225人が中国人兵士に虐殺される事件が起きた。今年は、この通州事件からちょうど80年にあたる。当時は新聞各社がこの事件を取り上げ、無辜(むこ)の日本人たちの死を悼んだが、戦後の日本史からは消え去り、今日の教育では教えていないに等しい。
本書は、事件の詳細と、当時の状況、精神的、思想的背景にふれ、「虐殺」をめぐる日本、中国での宣伝の実態などを全6章にわたり解説。文化大革命時に起こった、中国人によるモンゴル人大虐殺とも比較し、民族虐殺という視点から検討する。また、同事件のユネスコ記憶遺産登録を目指した申請書も付いている。
通州事件を広く国民に知らせることには3つの大きな意義があると藤岡氏は語る。
1に、日本が「侵略国家」とおとしめられた近代日本史の全面的な見直しの道を開く。2に、いまなお中国による弾圧に苦しんでいるチベット、ウイグル、モンゴルなどの諸民族のことを理解する基盤になる。そして3に、日本人自身の生命を守る防衛問題に重要な関わりがある-ということである。
現在も中国では反日感情がくすぶり、日系企業への暴動も記憶に新しい。その矛先がいつ人命に向けられるか分からない。過去の事件を知ることは、これからの日本の国防問題について大きなヒントを与えてくれるであろう。
単に「過去に起こった悲惨な事件」で終わらせず、今後の自らの問題として考える契機になれば幸いである。(藤岡信勝、三浦小太郎編著/勉誠出版・1500円+税)(勉誠出版 池嶋洋次)
引用元: